「路上で荷台の上にカラフルな雑誌を並べて売ってるっぽいおっちゃん」を見たことがあるだろうか。あるいは「THE BIGISSHUE」という雑誌をご存知だろうか。
同誌は1991年にロンドンでホームレスの自立支援を目的に始まり、日本版は2003年に創刊された。販売契約を結んだホームレスが170円で仕入れた雑誌を350円で販売し、余剰分180円が利益になる…という仕組みになっている。
直近ではフレディ・マーキュリーが表紙を飾った351号(1月15日発売)が完売し、PDF版を出すほど一定の知名度と人気がある。
仙台にもクリスロード入口(商工会議所側)、そして ハピナ名掛丁入口(アエル前)に販売員がいることは知っていたが、いつも売り場の前を素通りするだけで何となく敬遠していた。
今回、たまたま待ち合わせの時間まで余裕があったので読み物がほしいと思ったが、フリーペーパーは読み飽きたし立ち読みは疲れるので「何かないかなぁ…?」とさまよっていたら、ハピナ名掛丁入口担当のおっちゃんと遭遇した。近寄ったら「どの号がほしいですか?」と聞かれたので「最新号くださーい!!」と言ったら、3月1日発行分を出してくれた。在庫があればバックナンバーも買えるらしい。
お釣りをくれる時、おっちゃんが手を添えてくれたのが印象的だった。雑誌を買っている私を不思議そうに見る人が何人かいたが、おっちゃんはその辺のコンビニ店員より気持ちいい接客をしてくださったぞ。人間ってハートだよね。身分とか関係なしに表面に出てくるものってさ。180円あればホットの缶コーヒーとか買えるよね。春が近いとはいえ朝晩まだまだ冷えるから、風邪引かないようご自愛してほしい。
で、今回の号は全32ページ。フリーペーパーほどの量だが、中身は社会問題や世界情勢に切り込んでてキレッキレ。原発問題もさることながら「世界の子どもたちは、毎日何を食べている?」の特集が衝撃だった。子どもたちの写真とインタビュー内容から豊かさとは?を考えさせられた。
週刊誌より心に刺さるし、フリーペーパーのようにスポンサーと読者に媚びる内容でもない。1冊170円で制作していること、ホームレスの自立支援をしていることを考えると「買う価値はある」と、個人的には思った。媒体としていろいろと面白い。機会に恵まれたらまた買おう。
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