存在を許せるお局様が1人だけいたことを思い出した

　今日に至るまで、なぜか職場に必ず1人はいる「お局様」を何人も見てきた。全員の共通点は女性ということのみ。業種業界、出身地や家族構成、最終学歴、結婚経験の有無などはバラバラだが、どうして似たようなBBAになってしまうのだろう。世界七不思議の1つに入れ…たくはないな。

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　いずれの人物にも苦しめられたが、1人だけ許せるお局様がいたことを思い出した。

　大学時代のバイト先にいた超ベテランの女性。ソバージュっぽい髪が特徴的だった。その人が配る飴ちゃんは必ず受け取らなければならない…という圧力系お局様だったが、リーダー役に就いており「わからないことがあったら、私に聞きなさい！手が空いてる時は助けるから！」と言っては、私を含む若手の仕事ぶりをいつも気にかけてくれた。その言葉に偽りはなく、実際に困った顧客が現れた時は対応を代わってもらったことが何度もあった（その後「次回同様のことが起きたら自分で対処できるように」とみっちり仕込まれる…ところまでがデフォルト）。人生初の長期バイトで不安だったが、その方を含めた諸先輩から数々のサポートを受けたことで長く続けられた。

　あのような姉御肌のお局様なら、人格に多少の問題があったとしても「まぁ、あの人はああいうキャラだから」で職場の人たちから許され、認めてもらえる。もしかすると何かのきっかけで突然変異した、珍しいタイプのお局だったのかも知れない。

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　あのお局様は、現在もあの職場にいらっしゃるのだろうか。あの方にビシビシしごかれて巣立った後輩たちは、私以外もきっとどこかで活躍しているだろう。

　ドラゴンクエストのスライムにも悪いやつとそうじゃないやつがいるように、お局様も一概に全員が悪いやつ…とは言えないことに気づいた。大半が悪い（迷惑な）やつだけれども。