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特撮布教のあり方を考える会・戦隊(ゴーカイジャー)編

 前回の会合はこちら。
iwama03.hatenablog.jp

  カクレンジャー〜ガオレンジャーを見て以降、特撮作品を避けるように生きてきた自分にとって、海賊戦隊ゴーカイジャーは特オタに戻してくれた恩人(?)である。トクサツガガガで例えるなら「エマージェイソン」のポジションだ。

 Amazonプライムで1話から視聴できることに気付いたので、記憶にある11話(厳密に言うと10話途中から)以前の未視聴分を土日でガッツリ見てみた。1話冒頭でアイム姫の呼び掛けに対し、その場で訓練されたオッさんがいたのは爆笑した。

 タイトルに話を戻そう。

 ゴーカイジャーの放映時期は、ちょうど仮面ライダーディケイドと重なる。この頃は様々なアニバーサリーが関係してか、作品内でやたら過去作のヒーローたちを出すのが流行っていた。

 歴代ヒーローを出すことはマニアにとっては垂涎モノだが、特撮布教という視点から見ると難しい。場合によっては「内輪だけで盛り上がってる感」も否めず、予備知識すらない一般人が見たら不快に思うかもしれない。ゴーカイジャーはレジェンド登場が作品における一つの軸になっているため、布教作品として勧めるのはオススメできないという結論に至った。

 細かい部分を見ていこう。

 スーパー戦隊の定型として、巨大ロボ戦は早くても1話終盤がほとんどであるが、ゴーカイジャーでは冒頭でいきなりゴーカイオーが登場してザンギャックと戦っている。また「私利私欲のために地球を訪れる」「1話戦闘でためらいもなくゴーカイチェンジ=(一種の)フォームチェンジする」「レジェンドたちのレンジャーキーを『こいつ』『これ』呼ばわりする」…など、メイン5人が先人たちが培ってきたスーパー戦隊のイメージ像とは異なる立ち振る舞いをしている。ゴーカイで戦隊へのファーストコンタクトを取ってしまうと、他作品を見せた時に「コレジャナイ感」を抱いてしまう恐れがある。

 特オタとしてはもちろん、同作がイレギュラーのオンパレードだったからこそ評価できる部分も多い。海賊気質が発揮されるドラマパートの面白さとか、戦闘中の武器の交換とか、海賊を意識したアクションとか、仮面ライダーディケイドの二番煎じで登場したお面フォームとかだが、それとこれとは話が別である。

 加えて、レジェンド登場によるネタバレが激しかった。少なくともシンケンレッドを出すなら志葉丈瑠=松坂桃李を起用した方が良かったと思う(出演料やスケジュールの都合で難しかったか)。あと本編を補完するファンサービスシーンも、未視聴者にとってはネタバレになるのでよろしくなかった。ブラックコンドルがやっぱり死んでたとか、タイムイエローが恋人と息子の写真を見て涙するとか…。カーレンジャーだけは相変わらず浦沢ワールド発動で、よくわからない感じになってたけどね。恭介、ペガサスのテストドライバーはどうした?

 ツイッターを見た知人にも指摘されたが、ゴーカイは10作品くらい視聴した上で見ると楽しめる中〜上級者向けの作品だろう。好きだからといって、熱意だけでは布教はできないことがわかった。 

S.H.フィギュアーツ ゴーカイレッド

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