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エンケンさんが演じる特撮悪役の魅力

 女児向け特撮ドラマ「魔法×戦士 マジマジョピュアーズ!」を1話から拝見しており、この春最終回を迎えた。

majopure.jp 「魔法使いが魔法とダンスの力で悪を倒し、世界の平和を守る 『ガールズ×ヒロイン!』シリーズ第2弾!」ということで、前作の「アイドル×戦士 ミラクルちゅーんず!」の根強いファンからの反発もあった中、キャスト・スタッフらが1年間走り切ったことに敬意を表したい。

  見所はマジマジョピュアーズの5人の演技が初々しくて、ダンスもキレッキレだし衣装や世界観のデザインも可愛いところだが、特撮好きとして特筆すべきは遠藤憲一さん扮する「邪魔男爵」の怪演である。

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 邪魔男爵は邪魔界のボスとして君臨し、邪魔邪魔団を組織している。濃いめのアイラインに髭跡で青くなっている顔面、タンクトップからはみ出る脇毛。クセの強い北関東弁?を喋り、所ジョージや高田純次ばりの「適当さ」を見せるふざけたオッサン…という、特に理由はないけれど強烈な不快感を感じる人物である。人々の夢を「あきらめストーン」で壊し、夢を諦めた人が出す「インピュアラ」で世界を満たそうとする典型的な悪役だ(※夢に向かって頑張っている人は「ピュアラ」という花粉みたいに舞っているキラキラのエネルギーに満たされているらしい)。

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 邪魔男爵は物語の中盤にマジマジョピュアーズを追い詰めるが、息子・邪魔彦の裏切りで武器のバズーカに細工をされて自滅する。その後一時退場するが、40話で再登場。以後、ツルハシを毎話コツコツ振るって巨大なあきらめストーンを掘り起こし「邪魔大帝」にパワーアップ。再度マジマジョピュアーズに攻撃を仕掛けてきた。

 最終決戦を目前にしても基本的スタンスは変わらないが、50話で邪魔彦が主人公のモモカをかばった時に「おう、久しぶりだな。元気か?」とおちゃらけるも「俺たちは敵だぞ?…また親に刃向かう気か?」と、一瞬だけ静かに見せる感情にゾクッとした。息子の反抗期に手を焼く親、という言葉だけでは語れない何かがうごめいているように見えた。息子と言って可愛がりつつも、自分の支配下に置きたいのだろう。短い一言で、これまて見えてこなかった姿を想像させてしまう芝居…いい役者さんである。

 エンケンさんといえば、忍者戦隊カクレンジャーの「貴公子ジュニア」の印象が強い。ヘヴィメタル系ルックスにオネエ言葉というなかなかのクレイジーっぷり(作品自体が「ポップな忍者」なので、ここまで強烈キャラが登場しても全体を俯瞰するとさほど違和感がないのが不思議)だが、妖怪大魔王の息子としての実力はホンモノ。真の姿は「ガシャドクロ」で、カクレンジャーの前に何度も立ちはだかった。飼っていた5匹の猫を悪の美女戦隊「花のくノ一組」にしたセンスも評価する。最高かよ。

 いわゆる「有能な人物」だが、失敗したり人間関係で苦労したりと報われないことが多い。最期のバラをくわえたドクロが消えていくシーンは、子どもながらに怖かったけど彼らしい終わり方だった。「この役で子どもたちから目の敵にされた」と、エンケンさんは後に語ってるらしい。役者冥利でもヘコむよね…。

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 カクレンジャーのリアタイ世代として、妖怪大魔王の地位を継承できなかった貴公子ジュニアが、邪魔男爵に生まれ変わって悪の組織を統べていることが大変嬉しい。放送が許す限り、もっと活躍してほしかったなぁ…。