このシリーズは、アラサーで仙台から上京した岩崎が食らった数々の受難を記録するものである。
「ウマいラーメンは並ばないと食べられない」
外食時は極力行ったことのない店を選び、穴場の店探すのがライフワークになりつつある。上京して一人暮らしになってから極力自炊してはいるものの、体調や忙しさなどの状況よっては外食に頼ることもある。
で、東京の価格帯について言及すると水道光熱費やスーパーの物価は安くても、外食となるとこれでもか!というほど跳ね上がる。地方と比較して地価や人件費=店舗運営費用が高いからやむを得ないが、調べていくとラーメン業界は比較的リーズナブルな価格帯を維持していることに気付く。以来、外食=ラーメンというパターンが多くなった。
食べログをはじめとする口コミサイトや飲食店情報をまとめたサイトを覗くと、東京はラーメン屋だけでも数え切れないほどの数がある。その中でも評判が良い店を選んで行ってみるが、いつも大抵人が並んでいる。昼時を避けてみても状況は変わらず、最低でも10分は待たないといけない。在仙時に並んでラーメンを食べるという経験をあまりしたことがないので並ぶのを億劫に感じ、すぐ席に座れる店を探して入ってみると…どれも微妙。以前書いた「店員の愛想が悪いだけで食べログ低評価の、勤め先から1番近いラーメン屋」以外でアタリに遭遇したことがない。
逆に、行列に渋々並んだ店のラーメンはどこもおいしい。あと接客サービスがめちゃくちゃ良い。「東京でオススメのラーメン屋を教えて」と尋ねられたら絶対に迷う自信があるくらい、甲乙つけがたいクオリティの店ばかりだ。そんな店、仙台にいた頃は2〜3箇所くらいしか挙げられなかったのに…それくらい個性的で質の良い店が揃っている。
東京とは、良くも悪くも食に関して嘘がつけない街のようだ。人口が多いから、良い評判も悪い噂もすぐに広まってしまう。ラーメンひとつでこの様(さま)だから、他の飲食店業界も同じかも知れない。人々が並ぶほどに選ばれる店か、そうでないか…。

開業から3年以内に8割が潰れるラーメン屋を失敗を重ねながら10年も続けてきたプロレスラーが伝える 「してはいけない」逆説ビジネス学
- 作者:川田 利明
- 出版社/メーカー: ワニブックス
- 発売日: 2019/12/10
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