ウルトラマンタイガで、最終回目前の24話でオペレーターのピリカちゃんがアンドロイドであることが判明した。
コンピューター操作に長けており、どちらかというと肉体派のヒロユキとホマレ先輩を抱えるA.E.G.S.にとってピリカちゃんは唯一の頭脳派。明るくてしっかり者だけど、おサボり先で可愛い服に見とれる年相応の女性らしさがあるし(5話)、錯乱するヒロユキ相手に容赦なく電流を流す勇敢さもあるし(16話)で、ウルトラシリーズの理想の女性を凝縮した存在…と思ってたら、そういうことだったのね。この事実を知った上で見返すと「あっ!」と思う伏線がいくつもあったらしい。それにしても怪獣を倒すのではなく、大好きなみんなを旭川ピリカとして地球を守ると決め、自らを犠牲にする姿は涙なしでは見られない。今週末の放送はハンカチの用意必須だね。
その一方で、カナさんと出会った時に超絶クールだったピリカ03がどうやって「旭川ピリカ」としての人の心を持つようになったプロセスも気になる…が、あと1話しかない。時間的に難しいか。最終回に無理に詰め込まれるよりは、映画化もしくはノベライズ化した時にでも明らかにしてもらえたらいいな。
さて、ここで突然だが「特撮アンドロイド女子を愛でる会」を開く。特撮業界において敵の中にアンドロイドがいたことは多々あるが、主人公サイドでアンドロイドという存在が出てきたのは近年のことである。なお、抜け漏れおよび昭和時代の作品に関しては知識がないのでご容赦願いたい。
イズ(仮面ライダーゼロワン)
言わずと知れた令和ライダーのヒロイン。秘書、制服、黒タイツ、黒髪ストレートにプルプルリップ…など、世の男性が心ときめく要素を大体抑えている。一部で「東映メイクに勝利した存在」と囁かれるほどの可憐な容姿は、少年の初恋どころかおっさんの生涯未婚率を上げるレベルである。
もちろん中身も優秀そのもの。アルトのボケを瞬時に分析して解説できるほどの知能を持つ。アルトがゼロワンになって闘う時のサポートも鮮やか。
エリー(ウルトラマンマックス)
イズに勝てるアンドロイドがいるとすれば、満島ひかりが演じたエリーくらいだろうか。ピリカちゃんと同じくオペレーターというポジションだが、彼女の場合は万が一のことが起きると所属するDASHが機能しなくなる可能性があるほど重要な存在。アンドロイドらしく淡々としているが、それはそれで一部の性癖をくすぐ…いや、何でもない。
ちなみに私はまともにウルトラマンマックスを見ていないが、唯一目にしたのがエリー回の第16話「わたしはだあれ?」だったりする(=黒部進までがギャグ要員として扱われ、タマ・ミケ・クロという名前の怪獣が出た平成ウルトラマン屈指のカオス回が最初で最後の作品でいいのか)。
彼女がウルトラマンマックスに喝を入れなかったら地球が壊滅してたかもしれないレベルのめちゃくちゃなストーリーだったが、最後に怪獣を倒せてホッとしたエリーがアンドロイドなのに涙を流した…という姿が印象に残っている。あのシーンはよかった。むしろあのシーンだけがまともだった。未視聴の方はぜひ。
ワンゼロ(マナ)
ウルトラマンギンガSを未視聴なので多くを語れないが、こちらは光落ちしたタイプのアンドロイドだそうで。某アイドルグループのメンバーだった最上もがちゃんが演じているというだけで強力なのに、アクションもなかなか迫力がある。これにはアイドル系俳優起用に懐疑的な特オタもニッコリ。
ラプター283(キュウレンジャー)
スーパー戦隊シリーズはアンドロイドを悪役にしたい傾向が見られる。超力戦隊オーレンジャーでは、敵であるマシン帝国バラノイアに関して「熱い血流れぬ 鋼のマシン」「涙を知らない 冷たいハート」などとオープニングテーマでボロクソに歌っていた。最終回でヒステリア皇太后に孫への愛情が生まれるが、自身の罪を償わせるために容赦なく自爆させるシナリオ…鬼か。
そんな殺伐とした中でラプター283が登場。しかもワシピンクに変身して活躍するなど、戦隊業界内でアンドロイドのイメージアップに貢献したのは間違いないだろう。「真面目だが妄想癖があるメガネっ娘」という設定に加えて、担当声優がゴーカイイエローなどなかなかの好待遇である。
容姿がロボットベースなのが残念だが、キュウレンジャーはとにかく数の暴力人が多かったので差別化のためと思えば致し方あるまい。
結論:特撮のアンドロイド女子いいっすね
いいっすね。それしか言葉が出ない。ピリカ含め5人挙げたが、みな語彙力を失うほどの良さ。
あとは各自で、それぞれの活躍をお楽しみいただきたい。解散!