SNSを眺めていると、時折「特撮初心者である知人を特撮沼に引きずり込むためには、どの作品を手始めに見せれば良いか」という議論が飛び出す。これは本当に難しい問題で、「特撮」と一括りに言っても細分化するとシリーズがいろいろあるし、同じシリーズでも作品によってテイストが全く違う。(ご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひ「激走戦隊カーレンジャーVSオーレンジャー」を想像していただければわかりやすいかと。ゴリゴリの軍事戦隊と、一般市民戦隊の温度差がヤバい)
特撮クラスタの心の支えになった「トクサツガガガ」でも、叶が同僚のメガネちゃんを特撮沼に引きずり込むべく、吉田司令官と共に作戦を企てるシーンがあった。叶はメガネちゃんが好きな俳優の特撮ヒーロー時代のDVDを貸すが、彼女は無慈悲にも「俳優が出ていないところ(=特撮シーン)は飛ばして見ている」と言い放ち、布教は失敗気味に終わっている。
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特撮ヒーロー出身者が成長し、一般の方々に認知され評価を受けるのは特撮クラスタとして喜ばしいことである。しかし、その事実と布教のしやすさはイコールではない。
「仮面ライダーフォーゼ」を例に挙げると、主人公の如月弦太郎を演じた福士蒼汰が、今の彼とは似ても似つかない出で立ちで登場している。髪を下ろした爽やかイケメンの福士蒼汰からファンになった人たちからすれば、あれは異次元の世界の話に見えなくもないだろう。フォーゼ自体は、宇宙と青春をテーマにしたすっごくいい話なんだけど…。吉沢亮も出てるんだけど…。個人的にはどちらかといえば朔田流星くん派なんだけど…。
ニチアサ作品は全部で50話近くあって一気見するのに体力要るし、ウルトラマンは話数は半分ほどだが最近の作品はエンタメ性が強くなっており、古参ファンと新参ファンの間で賛否両論。メタルヒーローは下火だし、シン・ゴジラはドラマとして面白かったけど…あれで過去作に興味を持って手が伸びるか?という疑問が浮かぶ。
…なんてことをオタク共が深く考えすぎて、尻込みしているから布教が進まないんだろうな。「これ面白いから見て!!絶対面白いから!!」と言って、DVD押し付けてくるくらいの勇気がほしいところである。そういう私に至ってはそんなことできる友達、ほぼいないけどさ。