スーパーいわちゃんねる!

人類総岩崎化を目論む平成元年生まれの岩崎が、全国19万人の岩崎さんと1億人ちょいの岩崎さんじゃない人に向けて更新中。

祝賀御列の儀、両陛下のお姿を写真におさめるまでのドキュメンタリー

 11月9日。私は迷っていた。明日は20代最後の日曜日、どうやって過ごそうか。お天気はめちゃくちゃ良いらしい。選択肢は2つあった。

 1つは上野の旧岩崎邸園にお邪魔し、世界最強の岩崎さんに思いを馳せること。もう1つは、台風19号の影響で延期になった令和天皇の即位パレード(祝賀御列の儀)に参加させていただくこと。楽なのは確実に前者。パレードで人出も少ないだろうからのんびりできるだろう。後者は2度経験している羽生結弦選手の凱旋パレードとは比較できないほど、大変な撮影環境下に置かれるだろうと想像した。

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 ん?羽生選手?そういえばあの時は大ファンである母のために行ったんだった。1回目はあまり使っていなかったオリンパスのミラーレスを引っ張り出して、知らないババアの肘打ちを脳天に食らいながらもなんとか撮り、ド下手くそな写真を母に渡したら「家宝にする!」と喜んでくれた。それはそれでいいんだが、実の娘兼撮影者として「せめて家宝にするならもうちょっとキレイに撮れてるやつを…」と反省し、2回目は撮り直しに行くつもりで一から計画を練って挑んだんだった。直前にカメラを壊して修理に出さざるを得なかったため、肝心のカメラだけ当時の上司に借りたけどなぁ!!!

 その母が天皇陛下と同い年であることを思い出す。「令和天皇の即位」という一生に一度しかない機会。そして「これまでの、東京にビビって尻込みする自分とはオサラバだ!」と自分を奮い立たせ、パレードに行くことを決めた。

土地勘がない中で…

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 前回の羽生選手パレードでの経験をベースに、まずは両陛下が通られるルートを確認しながらベスポジを探す。下見はしなかった。

 今回は曲がる箇所が多い。曲がる=減速してシャッターチャンスを確保できる、ということだから今回もパレード終盤の角を狙っていこう。時間帯も視野に入れなければならない。午後3時ということは西日…逆光にならない赤坂御所付近、青山通りのカーブを狙うことを決めた。付近にJRと地下鉄も通っているので、池袋で乗り換えて向かえばOKだ。って、地図アプリが言ってるから信じよう。

 そして場所取りの行動開始時間。前回は開始約2時間前から身動きが取れなくなったことを踏まえ、逆算+αで午前11時頃に現地に着いていれば十分だろうと予測した。手荷物検査があるらしいが、まぁなんとかなるなる。

 ちなみにこの日の日中、最後の親知らずを抜いた。治療の話は別の機会に。

迎えたパレード当日 

 なぜか知らんがめっちゃ朝早くに目覚めた。身支度は最小限に。上着のポケットにスマホと財布を入れ、首からカメラを下げて準備完了。自分史上最高の軽装となった。

 やや弱気。昨日の意気込みはどこ行った。というツッコミはさておき、10時前に池袋駅にたどり着いた。売店でペットボトルの水とエビマヨおにぎり1個を買おうとしたが、なぜか混んでいる。なんで?

 JRで行くか地下鉄で行くか悩んだが、改札の人の流れを見て地下鉄で行くことに。これが裏目に出る。

 道中、明治神宮に行く人の群れで地下鉄の車内が超満員に。鞄がないので持ち物の避難スペースを作れず、周囲の人と密着せざるを得ない。なんとかカメラは死守したものの、コンビニ袋に入れて手持ちしていたさっき買ったばかりのエビマヨおにぎりが知らないおっさん×2にプレスされることに。ごめんねおにぎり…。

現地に無事到着したが…

 午前11時前、目的の青山一丁目駅に到着。一部出入口が封鎖されており、警備している警察官から「3・5番出口に向かってください」との案内が…ってあれ!?そこにいるの熊本県警じゃん!!大分県警もいる!!後で兵庫県警も見かけた。どうやら全国から応援に来たメンバーの多くは公共交通機関の警備に、お膝元の警視庁関係者はパレードのルート付近に配置されたようだ。移動する行く先々に死ぬほど警察官がいたので「今日は絶対悪いことできないな…」と震え上がった。

 地上に出ると、青山一丁目交差点が目の前に現れた。目指す青山通りの角を抑えに行こう!と意気込んでいたら「手荷物検査をしますので、横断歩道を渡ってあちらの列にお並びください」とアナウンス。仕方がないので列に向かったら、最後尾が見えない。渋々列を辿っていった結果20分ほど歩き、明治神宮球場の裏手でやっと「最後尾」の看板を持ったお兄さんを見つけた。並んだものの、列は一向に動く気配がない。悲しくなって実家に電話したり、ポケモンGOをして時間を潰した。

 列が動いたり止まったりを繰り返しながら1時間、ようやっと前の人が大きく移動を始めた。遂に手荷物検査か!?と期待が高まる。

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 ここは国道234号線の車道の上。向こうに見える白いテントが手荷物検査場。先は長い。

 さらに待つこと40分くらい、やっと検査の番が回ってきた。鞄の中身(ペットボトルと潰れたおにぎり)チェック、ボディチェック、金属探知機の3つをクリアしていよいよパレードのルートに入ることができた。

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 報道関係の皆さん、お疲れ様です。

難航する場所取り、そして素人との戦い再び

 狙っていた場所を目指すが… 

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 超満員。反対側も…

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 ご覧の通り。だめだこりゃ。

 低身長&脚立を持って行かなかったといういつものハンデを解消するため、当初狙っていた場所は諦めて少しでも前に出られる場所を探す。国会議事堂方面に向かって歩き続け、最終的にカナダ大使館前というところに落ち着いた。

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 ここでパレード恒例・素人とのバトルが勃発。今回の相手は右斜め前で仁王立ちする若い坊主と、明らかに不倫関係ですよね?という感じの左隣にいる中年アベック。特にこの中年アベックのおっさんが曲者で「こいつ会社で嫌われているタイプだ…」とわかるくらいのイキリ野郎。地べたで大きなあぐらをかきながらこちらを睨んでいるのが、顔を見なくても明らかにわかる。女連れだからっておだっでんじゃねえぞ…こっちは百戦練磨の写真撮影実務経験者、アマチュア以上プロ未満のアラサーだぞ。舐めんな!!潰れたおにぎりをかじりながら心火を燃やした。ついでに体脂肪も燃えてくれないかな。

 …と、ここで後方を警備している警察官から「間もなく始まりますので、お立ちになってください」と声を掛けられた。人が動く!現場の陣形が崩れる!一歩でも前に出るチャンスだ!この機を逃すな!と、おっさんが立ち上がる隙に微妙にスペースが空いている前へ一歩足を踏み込んだ。おっさんは妨害したつもりだったらしいが、チビの私には無関係。油断したなおっさん…その図体なら想像できないかもしれないがこの程度の隙間なら入れるんだよ、私。場所取りは取ったもん勝ちの世界。後先はあまり関係ない…っつーか私より背高いんだから見えるでしょ。ちょっとくらい譲ってよ、邪魔はしないからさ。

 写真撮影の世界の常識が通じない、素人がいる現場はやはり苦手だ。

 めでたく前から2番目のポジションを確保したが、ここで想定外の事態が発生する。目前の最前列にいる3人のうち、1人は背の高い子どもで日の丸国旗を手にしている。この子が旗を高らかに振ったら…チビの私はたまったもんじゃない。

 そして残りの2人はアベックだが、このうちの女性がスマホでの撮影に慣れていない様子で、カメラ機能の使い方をいまいちわかっていない。この人の動きが読めない。観察していると「上から狙えば撮れるよね!」とパートナーに語り出し、スマホを手に持って腕を空高く伸ばしている。最前列なんだからそんなことしなくても撮れるっつーの!!最前列を抑えた者として最悪のマナー違反だ、やめてくれ…。

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 緊迫する状況が続く中、警備犬が唯一の癒しである。警備犬と警察犬は違う存在だそうだ。

いよいよその時が…撮影の結果は!?

 周囲にヒヤヒヤさせられっぱなしなので、定期的に試し撮りでシャッター音を響かせて存在感を出す作戦を試みた。しかしさほど効果は得られなかった。なぜなら、私が装備しているのは18-200mmレンズ。バズーカのような超望遠レンズを用意しているガチ勢が周りにゴロゴロいる中で、このレンズは小さく見える。

TAMRON 高倍率ズームレンズ AF18-200mm F3.5-6.3 XR DiII ニコン用 APS-C専用 A14NII

TAMRON 高倍率ズームレンズ AF18-200mm F3.5-6.3 XR DiII ニコン用 APS-C専用 A14NII

 

 どうやらそのせいで「こいつのカメラ大したことねーなwww 腕も大したことないんじゃねーのwww」と思われたらしい。特に目前の撮影慣れしていない女性に至っては、この作戦が全く通じなかった。そうだよね、スマホカメラでどうやったらフラッシュをOFFにできるかわからないのに、ミラーレスとか一眼レフとかがわかるはずないよね。パートナーさんも困ってるし…。

 なんてことを分析しているうちに、パレード開始の時間を迎えた。そこから待つこと15分、黒塗りの高級車が1台通った。

「あ!!安倍さん!!」

 反対側の沿道にいる人が叫んだ。あれ、総理大臣を乗せた車だったのか…。あっさり通り過ぎたのでポカンとしてしまった。ということはパレードのトップが通り過ぎた。両陛下が間もなく来る!!気を取り直してカメラを構え直した。

 結果は…!!

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 やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 皇后陛下がお美しすぎてお姿を拝見した瞬間に魂が抜けそうになったが、グッと踏み止まって夢中でシャッターを切った。シャッターチャンスは約3秒ほどだったが、奇跡的に天皇陛下が一瞬だけこちらを向いてくださり、身体が被ってしまっているものの両陛下の笑顔を無事お撮りすることができた。帰省土産が一つ増えた。

 もちろん、私以外にもパレードの様子を一眼レフやミラーレスなどのカメラで撮影した人はたくさんいる。ネット上にアップされている他の方の作品を拝見したが、腕とか機材とかの話はいったん置いといてこの国の一大イベントを共に祝い、心を一つにして喜べたことは一生の思い出になるだろう。

 両陛下が通り過ぎ、辺りにホッとした空気が流れた。時計を見ると午後3時半前。過去最大のイベントを長丁場で乗り越え、また自分に一つ自信が付いたのは言うまでもない。