このシリーズは、アラサーで仙台から上京した岩崎が食らった数々の受難を記録するものである。
「東京のお店ならなんでもオシャレとは限らない」
服はシンプルデザインか大好きなのでもっぱらユニクロで買うが、たまに別なところで買いたい気分になる。近所に何かないかなー?と探したところ、行動圏内にファッションセンターしまむらがあることが判明。
しまむらといえばユニクロと並んでSNS戦略が盛んに行われている。公式発表された新商品を不特定多数のユーザーが盛り上げるユニクロに対して、しまむらはユーザーが自ら「しまラー(しまむら服を着てる人)」と名乗り、「しまパト(しまむらパトロール、しまむらで良さげな商品を探すこと)」で話題を作って発信しているのが特徴だ。
実家近くにもしまむらはあったが、交通の便が微妙な場所にあり、仙台駅前で事足りたこともあってそんなに足を運ばなかった。上京して半年。今なら「ファッションセンス抜群のしまラーキラキラ女子」になれるかもしれない!と妄想し、善は急げとダッシュでその店舗に向かった。
結論から言うと、お邪魔したしまむらが私と合わなかった。昔ながらのダサくてババくさいしまむらがそこにあった。
若者向けの服がイオンで売ってるヤツといい勝負でダサい。流行"風"のデザイン、アースカラー"風"の色彩、ボタンを多用した謎の装飾(特に肩の部分、リュックやショルダーバッグを持つ時は絶対邪魔になる)、何を意図しているのか想像できないプリント、
そしてそれを手に取って悩ましそうに眺める地域住民、反対側には孫が何持ってきても「似合うわ〜!可愛い〜!」べた褒めするおばあちゃん、向こう側ではギャン泣きするちびっ子にキレるお母さん…。しまパトしてるしまラーがご贔屓にしている店舗ではなさそうだった。
着られそうなものがないか必死にしまパトしたが、買えたのは休日のダメ人間ごっこをしたくてほしかったスウェット上下セットと、好きなスポーツブランドであるアディダスのタオル1枚だけ。ユニクロっぽいデザインで気に入ったポロシャツがあったが、サイズが合わずに断念した。それだけが心残りだった。
まぁいいか。収穫はあったし、私にはユニクロさえあればいいと再確認できたし、しまむら周辺にも面白そうな店があったし…。何より、東京にあるからと言って全てがオシャレとは言いきれないことを学べた。そうポジティブに捉えよう。何事もプラスにするか無駄にするかは自分次第だ。そうだよね…うぅっ…(泣)
*ほかの「上京の受難シリーズ」はこちら*