このシリーズは、アラサーで仙台から上京した岩崎が食らった数々の受難を記録するものである。
「人身事故による運休遅延に対して人々の理解がある」
※似たような話→上京の受難・運休遅延編 - スーパーいわちゃんねる!
利用路線で年末に2件、今年に入ってからすでに3件人身事故が起きている。利用路線が無事でも、乗り換えできる他の路線が事故で止まった…と言う情報が時々入ってくる。東京は人数が多いから、比例して人身事故の発生件数が上がるということは理解している。「動物と衝突」「落ち葉」「積雪」などの理由で頻繁に止まる仙台最弱の路線・JR仙山線とはワケが違う。
上京してわかった。電車の運行再開までひたすら待ち続け、さっき人身事故が起きた駅を電車で通らないと帰れない…ということがままある中で、亡くなった方を思って毎回心を砕いていたら、メンタルが崩壊して次は自分が線路に飛び込みかねないということを。在仙時代、東京人を「人身事故が起きてもなんとも思わない冷酷な人たち」と評する人がいたが…車社会が標準で、車通勤が認められている(ところによっては必須)の地方民には、この状況は想像し難いだろうな。
さて、通勤時間帯に利用路線が人身事故で止まった時のこと。どうにか電車以外の手段で時間通りに出社できないかバス・他路線の利用による迂回ルートなどを検討したが、同じく足止めをくらって似たようなことを考えている人はごまんといた。思うように移動できず、にっちもさっちもいかない。やむなく叱られるのを覚悟で、勤め先におそるおそる「すいません、電車止まってるので再開するまで動けません…出社遅れます…」と連絡したところ、上司から「あ、岩崎さん使ってるのってあの路線か〜。さっきネットニュースで見た。○○さんも同じ路線らしくてそっちからも連絡あった。しょうがないねー、うんうん。焦らず、気をつけてね〜」という優しい反応が返ってきた。
意外だった、そして気づいた。地方民は事故による運休・遅延を「基本的にないもの」として考えている。だから「電車が止まりました!遅れます!」と聞くと「はぁ!?なんで遅れるの!?」とイラッとされることが多い。しかし、東京の人たちは「よくある、仕方のないこと」として捉えているため、寛容に受け止めてくれる。おそらく、多くの人が同じ経験をしたことがあるのだろう。それだけ、尊い人命が鉄道事故に遭っているという悲しい事実を暗示しているが…。
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