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人類総岩崎化を目論む岩崎が、全国19万人の岩崎さんと1億人ちょいの岩崎さんじゃない人に向けて更新中。世界よ、これが岩崎だ。

自粛警察、かつての名は「不謹慎厨」だった説

 新型コロナウイルスの感染拡大がまだまだ続いている。その中で出現しているのが「自粛警察」と呼ばれている人たち。帰省? 外出? コロナ禍においてそんなことは許されません。みんな楽しいことを我慢しているのだから、あなたも我慢しなさい。……という思想信条のもとで、マナー違反者を探し出す活動を個人で(←ここ大事)行なっているのが特徴である。彼らなりのホスピタリティ溢れる精神で見ず知らずの人を晒し上げる、というアクションを問題視する人も多数いる。

 この流れ、どこかで見たことあるな〜と思ったら、9年前の東日本大震災でご活躍(?)なされた「不謹慎厨」だった。

 当時の不謹慎厨のターゲットは「ハレ」の人たち。「日本全体が喪に服している」名目のもとで、誕生日だった・赤ちゃんが生まれた・結婚した……などという人などが叩かれたそうだ。当時のTwitterを振り返ると、被害を受けたエリアの人たちは「いや、不謹慎だなんて言わないで、いいことがあったなら喜んで。日常を送れるならどうかそれを楽しんで」と呼びかけていた記憶がある(もっとも、被災直後にSNSで発信できた人たちはそれほど大きな被害を受けていなかったと推察する。本当に大変でそれどころではなかった地域の人たちがどう思ってたかはわからない)。

 この手の類(たぐい)の人たちは正義の名の下に世界の平穏を図る大義を抱いているようだが、側から見たらタダの野次馬だ。自分たちには実害がないのに首を突っ込むなんてご苦労様としか言えない。一部の人たちは彼らの行動は嫉妬に起因すると分析しているが、嫉妬する体力と時間的余裕、心のゆとりがあるのだからうらやましい。言い換えれば「暇な人たち」である。人間は余裕があることを自覚すると、余計なことを考えたり見つけたりする生き物らしい。良いことに目が向けばいいが、悪いことに目が行く場合もある。今回はコロナ禍で不安を抱える人も多いだろう。後者になりやすいのも無理はないが……果たして叩いたところで何かが変わるのだろうか? その人たちが気持ちよくなるだけ……これでは親に隠れて拾ったエロ本こっそり読んでる中学生と大差ないのではないか。

 そもそも「警察」ならば気持ちよくなることはあってはならないはずだ。なぜならそれが仕事だから。給料ももらってる。楽しんで仕事できてお賃金もらえたら言うこと無しだが、少なくとも「殺人犯逮捕して気持ちええ〜!!」という警察はこの世にあんまりいないと信じたい。

 悪を取り締まるのに「この悪を倒して平和を取り戻す!みんなを笑顔にしたい!」以外の感情を持ち込んではいけないと思う。ニチアサを例に取ればわかるだろう。最終回、ヒーローが敵の親玉を倒して「嬉しい」はたまにあるが「気持ちいい」はない。そんな特撮作品、超光戦士シャンゼリオン以外では考えられない(逆にシャンゼリオンならやりかねない)。

 話が若干横道に逸れた。まとめると、似たような奴らは名前を変えていつの時代にも出現する……ということである。やれやれ。