この度、東京に行くことになった。
仙台が私を受け入れないなら、私は仙台を出て行く。この街には、実家以外に用はない。
…と思ったので、このような選択になった。急な報告になったことをお詫び申し上げる。今夜の夜行バスで移動し、明日から都民になる。
実家に戻ってから1ヶ月間、派遣のバイトと同時並行で転職活動もしていた。
その中で「仙台は田舎だ」と気付かされた。物質的な発展は目覚ましくとも、集う人間の思考が田舎のままだ。また、希望するクリエイティブ系の求人が少なすぎるし、キャリアを積んでいても「結婚適齢期を迎えたアラサーの独身女」というステータスだけで門前払いを食らう(少なくとも4社断られた)。女性を受け入れる土壌があるのは派遣の事務職か保険屋か、ヤ●ルトレディくらいしかない。
生まれてから約30年ほど地域に根ざし続け、東日本大震災の時はボランティア活動にも行った。郷土愛は多少あると自負している私を、くだらない旧時代の価値観で見放すこの街が嫌いになった。
東北地方の男尊女卑、というか「就業における具体的な理由のない男性至上主義」はまだまだ強い。制度だけあって取得実績のない産休・育休、整備が進まない各種ハラスメント対策…。地方全体が、女性雇用に関して様々な部分で遅れている。青森・秋田県で人口減少が始まった今、最低でも東北6県の人間の結集体である仙台にいる人々の意識を変え、誰もが働きやすい街にしていかなければ、いずれは東北全体が立ち行かなくなるだろう。課題が見えていながら打開策のない現状では仙台、そして東北に未来はない、と判断した。
「それなら、自分が中心になってこの街を変えればいい」と、意識高い系の人なら言うだろう。生憎(あいにく)だが、私にそんな権力と社会的信用と情熱と体力は持ち合わせていない。そもそも、そんなことに労力を費やすくらいならその時間で自分のさらなるスキルアップを目指したい。クリエイティブ系は日々めまぐるしく変化しており、必ず何かが更新されている。あらゆる事象を自己投資に充てたい、というのが本音だ。住む場所も、仕事も、プライベートも。
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(仙台に拠点を構えて活躍している女性は、知る限り佐藤律子さんくらいである)
首都圏に出れば、クリエイティブ系もそれ以外のタイプも仕事がたくさんある。スキルアップセミナーや集まる情報も多彩で、意識すれば毎日何かしらの刺激を受けられるだろう。自分と同世代のクリエイターたちと比較すると、田舎でくすぶっていた分あらゆる面で圧倒的に出遅れている。「もっと早く上京すればよかった…」と、後悔しても仕方がない。アラサーならまだ間に合う。元号も変わる。私は東京に行く。今、本当にやりたいことに挑戦したいんだ。
幸いにも、東京で採用試験を受けた会社はどこも性別・年齢で私を突っぱねなかった。数社から内定をいただき、最も早くに返事を出してくれたところに世話になることにした。1週間という超短期スケジュールで住居や引越し業社の手配などを全て整え、ようやく準備が整った。
埼玉人になってもいいー!!もう仙台帰りたくないー!!東京都民に蔑まれてもいいから東北人やめるー!!( ´༎ຶㅂ༎ຶ`)
— 岩崎 (@iwama03) 2019年4月2日
※都会指数ぼちぼちの都内に決定した
技術を研鑽し、いつかは「Uターン就職」を実現したい…とは一切思わない。野球チームで例えるなら、首都圏は地方の「広島東洋カープ」じゃない。手間暇かけて大切に育成した選手は、基本的にそのまま現地で活躍してもらうのが妥当だろう。移籍してほしかったら、読売ジャイアンツが丸佳浩選手に提示したレベルの条件とメリットを提示するべきだが…それができるか?
それに、首都圏の方が地方より絶対“面白い”に決まってる。時代の変化に追いつかず、思考が発展途上の土地に優秀な人間が帰ってくるはずがない。盆と正月、冠婚葬祭その他行事以外では帰らないからな。